Lives - 生きること

時を越えた 蝶鮫月

Lives – 自然に想いを馳せる

想いを馳せるってどんな意味だかすぐに答えられますか??
遠く離れているものごとについて、いろいろと想像し想いをつのらせる。
そんな意味みたいですよ。

遥か昔。スマホもゲームも、YouTubeもない時代。
人はどんな豊かさを求めていたんだろう。
ヤマトタケルの時代から湧き出る飯坂の湯に浸かりながら、ぼんやり8月の満月を見上げていた。

私は自然が起こす現象には必ず意味やエネルギーがあると思っていて、その類をよく信じてしまう。
今月は3年に1度のペースで起こるという、月に2回訪れる満月について少し話します。  

実は毎月訪れる満月には呼び名があるんです。ちなみに8月は、8/2 の”スタージョンムーン”と 8/31 の ”ブルームーン”と呼ばれています。スタージョンはチョウザメのことで、この時期にチョウザメの漁が最盛期を迎えることから、豊漁を願ってアメリカの先住民に名付けられたみたいです。ブルームーンは月に2度目に昇る満月の呼び名で、青く光る訳ではなく、その昔に、火山噴火し、大気中の灰により月が青く見えたことがきっかけになったそうです。

何が言いたいかというと、現時点で名前のあるものは人間が名付けたこと。当たり前のことかもしれないけど、自然の現象や物の名前にも誰かの想いや物語が紐づいていること。それが現代にも呼ばれ続けていることに、美しさを感じました。確かに、日本でも平安時代?の時なんかは、月や季節など自然に想いを馳せて詩をうたっていたのですから、それが娯楽であり、豊かさの象徴だったのではないかなと感じます。

自然と向き合う時間

福島で生きている。都会に比べて娯楽は少ない。だからこそ、本当の豊かさがなんなのかを考えるようになった。自然が豊かとはどういう意味なんだろうか。何が豊かなんだろう??
四季折々の表情の豊かさ?自然を活かした表現の豊かさ?どれも自然がもたらす豊かさであり、自然を通して想いに馳せる時間こそ、豊かな時間そのものなのかもしれません。

暇さえあればスマホに目を奪われ、人の日常にうらやましがり、事実無根の情報に惑わされるこの時代。自然だけは、嘘も偽りも無く、人間と共にこの地球に生きてきたんです。いや、むしろ、自然に人間は生かされてきた。なのに、自然は脅威だ、美しいだ。現代の人間は、その場の感情で言葉にしてしまう。毎日じゃなくてもいい。ふとした時、または、”ブルームーン”来たる2023年8月31日の夜にでも、一旦スマホやテレビから目を離して、自然と向き合ってみる。私は疲れた時こそ、向き合う時間を作っています。少し過去の自分の感情や考えを振り返り、現状の立ち位置を把握する時間を創ることで、未来にどう行動するかを整理する。あなたにはどんな時間が生まれるでしょう。もし、気づきがあればお話聞かせて下さい!!

あ、ちなみに、8月31日の満月は今年で一番、地球に月が近づく日なので、最も明るい満月が見えるらしいんです!! 皆さんで天気が良いことを願い、想いを馳せてみましょう。

きっと、満月を通して時を越えられるかもしれません。


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齋藤 友希の写真

齋藤 友希

’96年1月 福島出身 ’18年4月〜’20年10月 旅行会社にて営業・店頭・添乗員を経験 ’20年11月 福島に若者が世界観を広げれるハブ空間を。 Vase~Stay&Lounge~ プロデュース '22年9月 THE COFFEE’S プロデュース

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