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いな にとってのふくしま

私にとっての福島は、【両親が生まれ育った場所】であり、毎年お盆はいとこ達とハワイアンズや虫取りに行き、お正月は親戚に落とし玉をもらうところ。

それ以上でもそれ以下でもありませんでした。

中学生になり思春期を迎えると、私は一人で留守番をするようになり、福島に行くことすらなくなっていました。

そして高校・大学と進学し、社会に出て時は流れていきましたが、僕の中での福島の存在は特に変わることはありませんでした。

そんな福島が大切になったきっかけが、COFFEEをきっかけに繋がった縁でした。

私は2015年5月に仲間と店舗を持たない形でコーヒー屋『SENDAI COFFEE STAND』を立ち上げ、仙台を中心に活動を始めました。

当時ではあまり見かけない、ベンダースタイルという自転車でコーヒーを提供。
珍しさもあってか、ありがたい事にイベントでは常に行列ができるお店となりました。

そして同年12月には仙台市の晩翠通り沿いに店舗を構え、本格的にコーヒー屋を開業。

あくまで本店は自転車というスタイルで、店舗を構えてからも仙台に留まらず、東北や関西等、積極的にイベント出店は継続。

福島にも毎年出店で通うようになり、中でも毎年10月に開催される【あづまTeshi-got市場】は1年を通して一番お客様に来て頂けるイベントで、この頃から福島の人の温かさや場所に対するイメージが少しずつ特別なものに変わっていった気がします。

後々知る事になりましたが、このイベントが福島が大切な場所となったきっかけを作ってくれた彼との出会いの場所でもありました。

彼はイベントやお店にも定期的に遊びに来てくれて、2021年12月にCOFFEE STANDは閉業という決断をしましたが、その時にも最後に会いに来てくれました。

COFFEE STAND閉業後、私は独立・開業。
今年の年明け早々福島へ行く用事があり、彼が福島でカフェを開業した話も聞いていたので会いに行きました。

彼の経営するカフェは、若いスタッフ達のエネルギーに満ち、お客様や常連の方々の笑顔で溢れ、周りの人達を巻き込むパワーを持っていました。

地元福島をもっと盛り上げたい。
そう思う若者達と一緒に何かやりたい。
両親の生まれ育った福島を一緒に盛り上げたい。

そう思い話をし、彼のお店でポップアップイベントをさせてもらう事になりました。

当初2月に行う予定がコロナウイルス感染拡大により延期となり、3月末に最初のポップアップイベントを開催しました。

まだ世の中はコロナに敏感な時でしたが、イベント開催の2日間、沢山の方々が来てくれました。
福島の人達はとても温かく、本当に開催できて良かったと思いました。

イベント初日の夜には彼を含め、福島でのイベント出店の時にはいつもお世話になっている『笑夢カレー』の航くん達と、食事をしながら福島をもっと盛り上げたい、福島市ではまだ開催された事がないコーヒーフェスを一緒にやろうと熱い話をしたのを昨日のことのように覚えています。

それからわずか半年で実際に福島市初となるコーヒーフェスを飯坂で開催することができました。
初めてのことで戸惑うや悩むことも多い中、メインの仕事をこなしながら日々、カフェスタッフや常連の方、出店者の方々、友人や周りの人達の多大な協力があり、課題は残しつつも大きなトラブル等もなくイベントは大成功を収めることができました。

3月から始めたポップアップイベントも、今では毎月好例のイベントとなり、毎回かならず来てくれる方も多く、誰よりも私自身が楽しんでいるイベントとなりました。

半年前までは両親が生まれ育った場所でしかなかった福島が、『齋藤友希』と出会ったことで魅力を感じ、VASEで働くスタッフ達、そこに通う常連の方々をはじめ、たくさんの方と出会い、いつの間にか私にとってはなくてはならない大切な場所へとなっていました。

これからも彼らと一緒に福島をもっと盛り上げていきたい。
若い世代にもっと魅力を感じてもらい、福島で生まれ育ったことを誇りに思ってもらえるように。

私にとっても『故郷』と思えるこの福島を。

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