すづ にとってのふくしま 画像
LIFESTYLE

すづ にとってのふくしま

はじめに

私は福島が大好きです。

そう思えるようになったのは、実は最近になってからです。

就職を機に福島を離れることが決まってから、自ずとこれまで住んでいた場所から自分という存在だけがいなくなるということを意識するようになり、見慣れた景色や場所がいきなり愛おしく思える瞬間を何度も体験するようになりました。

これまでの私は地元に対する特別な思い入れや感情はなくて、むしろ早く離れたいな、なんなら簡単には帰ってこれないくらい遠くへ行ってみたいな、と漠然と思っていました。

大学進学で東京や仙台へ行った友人たちを羨ましく思いながらも、遠くへ行ってまでやりたいと思えることはなく、私は地元の大学へ進学しました。

自分がこれからどうなるのか、どうしていきたいのか、夢も目標も何もない、ちっぽけで空っぽな感覚でした。

漆との出会い

しかし進学した大学では、将来的に仕事としてやっていかなくとも、知りたい!学びたい!と思える漆芸と出会いました。

もともと漆芸が地元会津若松市の伝統産業であることは知っていましたが、特に魅力を感じたことはなく、どこか古くさいという勝手なイメージを抱いていました。しかし、会津の若手の漆芸作家さんの作品をみたとき、私の知る漆の概念を覆すモダンなデザインや可愛らしい作品、多くの表現方法が存在することに衝撃を受けました。同時に私の地元にはこんなにも素敵な伝統が根付いていたのかと、20歳になって初めて地元を誇らしく思えた瞬間でした。

漆の持つ表現の幅の広さを知ってから、私はその魅力を少しでも多くの人に知ってもらいたい!という一つの目標ができ、作品制作と向き合うようになりました。

福島が大好きになった理由の一つに、漆との出会いは大きいものでした。

卒業制作:「会津の民俗」をテーマに、漆を施した箸置き×50個制作)

乾漆技法・拭き漆の技法を用いた器たち。姉のお料理をのせて撮影会をしました。

絵について

次に幼少期から大好きだった絵の側面から福島との関わりについてお話します。

私は絵というツールを通じて福島が大好きになりました。

去年の冬に喜多方で開催されたイベント「キタカタフリマ」に出店のお声がけをいただき、初めて自分の絵を公に出す経験をさせていただきました。

2022年の目標の一つに、自分の絵をお披露目する機会を作ることを密かに夢見ていたので、それが実現した当日はドキドキとワクワクが止まりませんでした。私の絵をみて直接想いを伝えてくれる方や、その場で絵の依頼をしてくださる方、これまで私がやってきたことに対して直接反応を得ることができて、絵を通して地元の方々と共感し、共有することができたことが本当に嬉しかったです。

趣味にとどまらず、自分の絵とちゃんと向き合いたいと、思えるようになったことが私にとっては大きな変化でした。また、喜多方が私にとっては特別な場所となり、離れた今では勝手に「帰る場所」として認識していて、暖かく迎え入れてくれるような気がするほど大好きな場所になりました。

自分が生まれ育った場所を好きだと言えることが何より嬉しく、誇らしく、帰る場所があるっていいな、あったかいな、と思えます。

正直自分がこんなにも地元に対して特別な感情を抱くようになるとは思ってもいませんでした。そんな私ですが、今では福島を離れていてもずっと関わり続けていきたい!という目標ができました。

キタカタフリマ1:初めての出店。イベントのために準備する時間がとてつもなく楽しかったです。
キタカタフリマ2:色とアートをテーマに、色に纏わる言葉をピックアップし作品に落とし込んで制作しました。写真のストラップは「色は思案の外」(意味:男女間の恋情というものは常識では判断しきれないということ)

いくつになっても表現者でありたい

最後に、これからのわたしについてお話しさせてください。

夢も目標もなく空っぽだった私ですが、今ではやりたいことがありすぎて何から始めようか毎日ワクワクしています。それらのワクワクが生まれる根源には、「表現すること」というワードが一番しっくりきます。

漆、絵、デザイン、ものづくり、自分が好きなことが何となくわかってきました。それらと向き合っている時は同時に自分自身とも向き合うことができて、作り出すものを通じて自分を知ることができます。その手段は人それぞれで、料理であったり建築物であったり、世の中には多様な表現で溢れています。

私はこれまで経験してきた表現方法に留まらず、いろんなものに触れていきたいと思っています。

最近の私は演劇に惹かれるものがあります。目に見える作品として残るものがある絵とは異なり、自分の体一つで表現する世界に対する憧れでしょうか。

兄弟が口ずさんでいた自作曲のミュージックビデオも制作してみたい。

新居の洗面台にぶら下げる、赤とオレンジの箱ティッシュケースがほしい。自分の手で編んでみようかな。

とにかく、何でもやってみたいんです。

生活に身近なところに目を向け、その中で自分の表現を見つけることで軸のある表現者になることが、これからの私の課題です。

私の出発点となった、大切な絵です。(in cafe858)

YOUNiiiiQのみなさまへ。福島と、自分と、これからについて向き合うきっかけをいただき、ありがとうございました。進めるうちに福島に対する想いが溢れ、気づけばたくさん書いてしましました。

そして最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

あなたにとっての福島が、より大切なものになりますように。

すづのInstagram

CATEGORY
LIFESTYLE
HASHTAGS
福島私にとってのふくしま

WRITER

すづの写真

すづ

はじめまして。会津若松市出身のすづです。 ものづくりとチーズケーキが大好きな20歳です。地元の大学で漆を学び、現在は箱根でものづくりに携わるお仕事をしています。 個人ではイラスト、デザイン制作の活動をしています。

LET ME KNOW

おすすめ記事