喜平【食堂の歩き方】
会津には歴史。
郡山には都市的な雰囲気と、地の利。
磐城には東北のハワイ。
さて福島には何があるか?
恐らく他県人に聞いても上3つが出てくるはず。
私は、大学進学と共に流れで首都圏で就職していた。
俗に言う都会の荒波にもまれて、私は波打ち際まで追いやられた。抵抗する力はもう既にない。
打ち上げられ、目を開けると元いた場所に戻っていた。
あの時と変わらない風景
あの時と変わらない人間
あの時と変わらない匂い
あの時と変わらない、、
うん年ぶりに戻ってきた福島には
これと言って変わった事は無かった。
それが凄く嬉しかった。
良く人は「福島は何もない」と言うけれど、
本当にないから探すしかない。
決して上手なPRをする訳でもない。
CMをガンガン流す事もない。
表紙を会津に全振りした旅行者向けの雑誌。
上げ出したらキリがない。
でもこれらは他の誰かが発信した情報。
何もないと言ってる人は
自分から探しに行ってはいない。
ヨソから
貰ったり
受けたりする人にとっては
ここは退屈な街。
自分で探しに行く。
そして出会う。
発見は増えていくばかり。
これ程、幸せな事はない。
変わり映えなんて求めてない。
なりに任せてしまえば良い。
そう思うような街。
自分と誰かの幸せに出逢う街。
私はその幸福な島の住民である事に
改めて誇りを持っていたい。