阿武隈うどん正伍郎【食堂の歩きかた】
安藤拓弥 にとってのふくしま
周囲をぐるりと山に囲まれた福島盆地。自然に溢れ、四季おりおりの表情を見せる福島市に僕は生まれました。
小さい時から自然に囲まれ育った私は物心ついた時から釣りや山歩きを趣味として育ちました。お出かけといえば百貨店に行くより、相馬や阿武隈川、裏磐梯に釣りに出かけたり、
信夫山や花見山に出かけたり・・・。野生味あふれる幼少期を過ごしました。
自然無くして自分なし。そんな私から、福島の豊かな自然を奪う出来事がありました。
忘れもしない。3月11日の出来事です。迫り来る波。そして原発事故。毎日TVで流れてくる放射線量のニュースを気にする生活。海の幸、山の幸、福島のめぐみを奪ったのです。
それからは、何もかも我慢する生活が当たり前になりました。
福島が変わってしまった日から9年近く経ったある日、一人の友人が抑圧された気持ちを爆発させました。
Wantを形にしたい。そう、今のstay &lounge Vaseの店長 齋藤友希(以下、店長と呼びます。)でした。
店長は夢だったカフェを、そして変化を求める若者を応援するために一つの花瓶(Vase)を作り上げました。福島に大輪の花を咲かせるために。
シェアハウスフロアのDIY作業お手伝い募集のInstagram投稿をきっかけに小学校の友人であった彼と約十年ぶりに再会し、私も何かが爆発しました。
『自分も何か福島を変えるきっかけを作りたい。』そう思ったのです。
「何もない?なら探せばいいじゃん。」
店長との出会いをきっかけに、たくさんの挑戦を始めました。やったことがない、知り合いがいないことを言い訳とせずに、まずは試してみる!をモットーに。
家具の組み立て程度のDIY ⇨Vaseで半分大工さんのような作業への挑戦を。
付き合いは旧来の友人⇨社長、代表、他職業の人との交流で新たな人脈を。
固定された趣味⇨免許をとって新たな趣味を。
あげればキリがないのでこれくらいで・・・笑。
店長と出会ってから、僕もたくさんの自分のwantを実現してきました。
そう。福島には何もないのではなく、何かを、自分を探すためのtool(道具、出会い)がないだけなのです。私は最高のタイミングで店長と再会できました。
現代を生きる福島に魅力を感じない学生さん、ピカピカの社会人の皆さんに伝えたい。
「福島には何もない」という人へ。「何もない?なら探せばいいじゃん。」福島にはいい場所、いい人を知っている人はたくさんいる。
人生の大先輩に伝えたい。
「挑戦と希望を抱く若者を馬鹿にしないで。」若いくせに、若いもんにはわからん。
一言で若い芽を摘み取らないで。大先輩しか持っていないtoolを若者に貸してください。
私にとっての福島は「魅力と可能性に満ちた場所」です。
感染症の拡大によって様々な我慢を強いられるこのご時世。
ピンチをチャンスに。何かアクションを起こしたい、自分を変えたい人は
ぜひ勇気のある一歩をこの福島で踏み出してみませんか?
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